金魚が動かなくなっていた。金魚鉢の底に沈んだソレは、血を流して死んでいる。赤の混じった金魚鉢を、私は茫然と眺めていた。「キミがあまりにソレに夢中だったから」後ろから声がする。速くなる鼓動、汗ばんでいく身体。額から汗が落ちて、金魚鉢の水面を揺らした。その瞬間、金魚が動き出す。息を吹き返したかのように泳ぐ。
目が覚める。時計は午前二時を示していた。汗ばんだ身体が気持ち悪くて起き上がる。「どうしたの」とヒソカさんも起き上がった。
「悪い夢でも見た?」
「……はい」
「そう。こわかったね」
「ココアを淹れてあげる」とヒソカさんはベッドから出て行った。少ししてカップを両手に持ったヒソカさんが「お待たせ」と笑う。私は白いカップを受け取った。
「飲めば少しは落ち着くだろう」
「ありがとうございます……」
「安心して。この間みたいに、薬は入れてないから」
カップを持つ手が止まる。まずい。私は、自分の過失に気付く。
「キミに聞きたいことがあるんだ」
ヒソカさんは自分の赤いカップに口付けながら言う。私はそっとサイドテーブルにカップを置きながら「何ですか」と返した。声が震えていくのが自分でもわかる。
「いつまで記憶喪失のフリを続けるんだい?」
目が覚める。時計は午前二時を示していた。汗ばんだ身体が気持ち悪くて起き上がる。「どうしたの」とヒソカさんも起き上がった。
「悪い夢でも見た?」
「……はい」
「そう。こわかったね」
「ココアを淹れてあげる」とヒソカさんはベッドから出て行った。少ししてカップを両手に持ったヒソカさんが「お待たせ」と笑う。私は白いカップを受け取った。
「飲めば少しは落ち着くだろう」
「ありがとうございます……」
「安心して。この間みたいに、薬は入れてないから」
カップを持つ手が止まる。まずい。私は、自分の過失に気付く。
「キミに聞きたいことがあるんだ」
ヒソカさんは自分の赤いカップに口付けながら言う。私はそっとサイドテーブルにカップを置きながら「何ですか」と返した。声が震えていくのが自分でもわかる。
「いつまで記憶喪失のフリを続けるんだい?」